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ピアノができるまで アクション取付編

2014年3月21日

こんにちは!品質技術部のウマーです。もうすぐ春かと思ってたら、今日はまた寒いですねぇ~

しばらくご報告をサボってました【プリンセンハウスのピアノ】ですがf(^_^;、ここまで完成しました。
ペリーさんが整調を終えて、工場長直々の再付 (パーツ組付) 工程待ちです。

包帯の様に巻いてある白いものは、キズ防止のミラーマット(緩衝材)です。



今回はアクション取付について紹介したいと思います。
アクション取付のキモは、なんといっても、「そのピアノの最適な位置にアクションを取り付けられるか」です。



ピアノは木材でできているため、また個々の小さな誤差の蓄積より、毎回同じ位置にアクションを精度良く取り付けたとしても、それがピアノにとって最適な位置になるとは限りません。
そこで、一台一台基準になる寸法を計りながら、アクションが最適な位置に来るように組み立てています。

組立の規準になる寸法は、次の四つです。



(1) 打弦点
ハンマーが弦を叩く位置の高さです。
これが高すぎても低すぎても、音が響かなくなります。特に弦の短い高音部で顕著に影響が出ます。



(2) 打弦距離
始動前のハンマーから弦までの距離です。



(3) ウィペンヒールと鍵盤キャプスタンの接点
鍵盤とアクションの位置関係です。特に前後関係は鍵盤運動が無理なく無駄なくアクション運動に伝えられるかに関わってきます。
いわゆる「テコの原理」です。



(4) ハンマーシャンクの傾斜
ハンマーが弦に当たった時、ハンマーシャンクは鉛直方向よりわずかに手前に寝る角度にします。
これにより、ハンマーの自重が元の位置に戻る方向の力を生み出し、ハンマーを戻りやすくします。



ハンマーシャンクの上側と



下側の寸法を計り、引き算をすることで傾斜度を出します。



これらの寸法を見ながらアクション位置を動かしながら様子を見、一番ベターな位置を探しだし取り付けをしているわけです。



私は弊社調律学校に在籍中から、ベテランのある職人さんに、よく次のように言われました。
「アクション取付は、その後のすべての工程、ピアノの出来上がりに影響を及ぼす大事な工程だ!まずはこれをしっかり身に付けろ!」
その職人さんが辞めてから、もうしばらく経ちますが、あの人のピアノに対する情熱を未だに忘れることができません。



以上、品質技術部のウマーでした。
来週もよろしくお願いします!m(__)m



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